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京都大学農学部造園学研究室資料 : 庭園等図面, 1895-1974. Laboratory of Landscape Architecture, Faculty of Agriculture, Kyoto University Collection: Drawings of Gardens, 1895-1974.

 コレクション
資料番号: LLA PIC 2012/3
京都大学農学部造園学研究室資料 : 庭園等図面, 1895-1974., R 14-5.

京都大学農学部造園学研究室資料 : 庭園等図面, 1895-1974., R 14-5.

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範囲と内容

紙図面. 紙の種類には, 普通紙, トレーシングペーパー, 光沢トレーシングペーパー, 青焼き, 厚紙, 和紙がある. コンベヤー式図面保管庫2庫に円筒36筒ずつ, 合計72筒が収納され, 筒のなかに図面資料が収められる. デジタル画像データは, 大型スキャナーで取りこまれたものである.

京都大学環境デザイン学研究室に伝わる造園関係図面. 京都帝国大学時代から現在まで実測・設計・収集されてきた造園学研究室・教室の活動成果といえる. 第二次世界大戦前の名勝庭園を中心とする詳細な実測図や, 戦後の大学研究室が造園設計発展の一翼を担ったことを示す設計図は, 造園や建築分野における第一級の貴重な資料である. It is a collection of drawings about landscape architecture that have been kept in the Laboratory of Landscape Architecture, Kyoto University. The drawings have been created and collected in the activities of the laboratory, from the Kyoto Imperial University era to the present day. It contains the first-class precious materials about landscape architecture: detailed measured drawings of famous gardens before the World War II, and design drawings that show that universities played an important part after the WWII in the development of landscape design.

すべて手描きの図面である. 公園設計・中庭設計・花壇設計など造園に関する図面, 風致地区の配置図など都市計画に関する図面, 龍安寺方丈庭園など日本庭園に関する図面がある. これらの図面からは, 実測, 製図板での製図という空間から平面への変換のための現実の身体動作を想起させ, CAD製図以前の図面制作の姿をも読み取ることができる. 多くは1930年〜1940年代(昭和5年〜昭和24年)の成立.

京都競馬場前庭計画のような一部が現存する庭の設計図面がある一方,旧京都駅平面図といった現存しない建築物の図面もある.スギ,キンモクセイ,ツバキなどの樹木の名称が詳細に記載されている図面も多数あり,図面制作当時の状況と現在とを比較することで,都市計画整備の歴史,景観の変化,樹木の成長,樹木の枯朽といった時間軸を把握できる貴重な資料である.

造園学講座(1925-)は本コレクション形成の基盤となった。造園学講座で教鞭をとった関口鍈太郎(1896-1981),新田伸三(1920-1997),中村一(1931-)の制作図面が,本コレクションに含まれる。 該当資料を例示すれば以下のとおり。 関口鍈太郎[設計]. 水源地遊園計画図, 縮尺五百分之一. 1943年, (資料番号) R 22-2, https://peek.rra.museum.kyoto-u.ac.jp/ark:/62587/ar64812.28936 [旧メタデータ管理番号: M2013021511241312202.] 新田伸三. 奈良県立田原本高等学校花壇計画. 1957年, (資料番号) R 20-4, https://peek.rra.museum.kyoto-u.ac.jp/ark:/62587/ar64812.64340 [旧メタデータ管理番号: M2013021511241312004.] MAKOTO NAKAMURA. JAPANESE GARDEN FOR THE DAWES ARBORETUM. 1963年, (資料番号) R 14-7, https://peek.rra.museum.kyoto-u.ac.jp/ark:/62587/ar64812.25539 [旧メタデータ管理番号: M2013021511241311407.]

日付

  • 作成: 明治28年(1895)6月〜昭和49年(1974)1月作成.

作成者

資料の言語

日本語 Japanese

利用条件

本コレクションは, 学術利用・教育研究利用の目的で利用できます.

使用条件

本資料の原本は, 保存上の理由により, 原則として閲覧を認めない. 本デジタルコレクション収録画像の出版物・展示等を目的とする複製使用の許可については, 京都大学総合博物館の長へ連絡すること.

伝記/歴史

本コレクションの基盤となった京都帝国大学農学部の造園学講座について解説された,「第10章農学部 第3項 造園学講座」『京都大学百年史 部局史編2』(京都大学後援会, 1997年)の一部をつぎに引用しておく. 1925年(大正14年)年4月,東京帝国大学農学部実科講師であった関口鍈太郎が京都帝国大学農学部林学科の造園学講座の助教授に着任し,これが国立大学での造園講座の嗃矢となる.関口は1927(昭和2)年2カ月間造園学研究のため,欧米に留学し,各国の造園事情の収集に努めた.1936(昭和11)年,関口は教授に昇進する.関口は講座開設期に,造園の専門書をはじめ周辺分野の図書充実に努め,その功績は大である.現在でも本講座の蔵書は,国内における屈指のものである.関口は留学を契機にドイツのフォルクス・パルクをはじめ,都市の緑地問題に関する研究を行った.また,戦後講座では1950(昭和25)年頃から観光開発研究を行い,それとほぼ同じ時期に,新田伸三は,急速緑化工法,運動場の構造に関する土質学的研究を行い,さらに,大阪長居公園の設計コンペなど,造園デザインの活動を行った.また,当時助手であった中村一は造園学原論の研究を始めている.近藤公夫は公園緑地における休養利用に関する理論的・実証的研究を行った.なお,研究室では1949年頃より,多くの日本庭園の実測も行っている.のちに非常勤講師として日本庭園史を講じた村岡正は庭園実測に関わり,当時国立奈良文化研究所の庭園室長であった森蘊に師事し,同研究所と本講座との交流が始まる.庭園の実測は岡崎文彬教授時代にも引き継がれその実測図は貴重なコレクションとなっている. と記している.本コレクションの中には寺院,神社の日本庭園の実測図が数多く存在する. 造園学講座で制作された実測図が,本コレクションの一部を形成しているものと想像する. 上記京都大学百年史に記載のある関口鍈太郎(1896-1981),新田伸三(1920-1997),中村一(1931-)の制作図面が,本コレクションに存在する.

造園学講座略年表
1925年4月,
東京帝国大学農学部実科講師であった関口鍈太郎が京都帝国大学農学部林学科の造園学講座の助教授に着任。国立大学初の造園学講座。北部構内に,樹木の識別実習に供する庭園として設計された本部試験地が設置される。
1927年,
関口鍈太郎助教授が,造園学研究と造園事情収集のため,2年間欧米に留学する。造園専門書などの蔵書の充実に努める。ドイツのフォルクス・パルクをはじめ,都市の緑地問題に関する研究を行う。
1931年,
岡崎文彬が助手へ。
1933年9月,
岡崎文彬が造園学研究のため欧米各国へ調査・留学(1936年帰国)。西洋庭園関係の論文・著書多く,西洋庭園史の碩学。
1936年,
関口鍈太郎助教授が,教授へ。
1942年4月,
岡崎文彬助手が,講師へ。
1943年7月,
岡崎文彬講師が,助教授へ。
1945年,
中村貞一が助手へ,防火樹に関する実験的研究を実施。新田伸三が副手へ。
1947年,
新田伸三が助手へ,急速緑化工法,運動場の構造に関する土質学的研究を行う。
1949年,
この頃より,多くの日本庭園の実測を行う。のちに非常勤講師として日本庭園史を論じた村岡正は,庭園実測に関わり,当時国立奈良文化財研究所の庭園室長であった森蘊に師事し,同研究所と造園学講座との交流が始まる。
1950年,
関口鍈太郎教授が,観光開発の調査研究を実施。岡崎文彬助教授が教授へ。庭園実測は引き継がれ,その実測図は貴重なコレクションとなる。
1953年,
中村貞一助手が,講師へ。
1955年,
中村一が助手へ,造園学原論の研究を始める。
1957年,
新田伸三助手が,助教授へ。[中村貞一講師転出。]
1958年,
近藤公夫が助手へ,公園緑地における休養利用に関する理論的・実証的研究を行う。
1959年,
関口鍈太郎教授が退官。
1964年,
岡崎文彬が造園学講座の教授へ
1965年,
吉田博宣が助手へ,法面緑化の研究を始める。[近藤公夫助手転出。] この時期,大田征六による観光レクリエーションの研究,安藤洋孝によるドイツ庭園史の研究,吉田鐡也による造園に関する環境心理学的研究が行われた。
1967年,
吉田博宣助手が,講師へ。
1972年,
岡崎文彬教授が退官。
1975年,
中村一助教授が,教授へ。造園学原論の研究として「自然美の理論」をまとめ,またイギリス風景式庭園の社会史的研究,森林風致論の研究を行った。吉田博宣講師が,助教授へ。
1993年,
吉田博宣助教授が,教授へ。[中村一教授退官。]

分量(全体)

259 件[数量: ]

分量(全体)

208 件[記述データ: ]

分量(全体)

309 件(写真データ)[数量: ]

要約

京都大学環境デザイン学研究室に伝わる造園関係図面. 京都帝国大学時代から現在まで実測・設計・収集されてきた造園学研究室・教室の活動成果といえる. 第二次世界大戦前の名勝庭園を中心とする詳細な実測図や, 戦後の大学研究室が造園設計発展の一翼を担ったことを示す設計図は, 造園や建築分野における第一級の貴重な資料である. It is a collection of drawings about landscape architecture that have been kept in the Laboratory of Landscape Architecture, Kyoto University. The drawings have been created and collected in the activities of the laboratory, from the Kyoto Imperial University era to the present day. It contains the first-class precious materials about landscape architecture: detailed measured drawings of famous gardens before the World War II, and design drawings that show that universities played an important part after the WWII in the development of landscape design.

保管履歴

京都帝国大学農学部造園学研究室, 京都大学農学部造園学研究室・教室が作成, 収集した資料で, 現在は京都大学大学院農学研究科環境デザイン研究室が所蔵している. これまで, 同研究室の図書室等で保管されてきたとおもわれる. 図面の一部は, 造園史の資料として, 出版物, 学内外の研究に利用されてきた. 図面の劣化がすすんでいたため, 2007年度より京都大学大学院農学研究科環境デザイン研究室で整理し資料目録作成およびデジタル化をおこなった. この作業は上杉和央氏(当時・総合博物館助教)の協力を得て進められた. 本資料に関する追加情報を得るため, 今西純一が吉田博宣氏(京都大学名誉教授)に面会(2013年8月20日, 9月2日)およびメール(2013年8月22日), 中村一氏(京都大学名誉教授)に電話(2013年9月2日)で聞き取り調査を行った.

直接の入手源

2011年10月, 京都大学大学院農学研究科環境デザイン研究室より「研究資源アーカイブ調査依頼書」が提出され, 概要調査が進められ, 研究資源化に応募があった. 研究資源アーカイブ運営委員会の審査を経て, 研究資源化対象となった. 2012年度の研究資源化プロジェクトの実施により, すでにデジタル化されていた画像や入力済みの一覧のデータを受け入れ, それらをもとにデジタルコレクションを構築した.

原本の存在と所在

京都大学大学院農学研究科環境デザイン学研究室.

複製の存在と所在

本デジタルアーカイブシステムを通して, デジタル化された図面画像を閲覧することができる.

参考文献

本資料と関係する文献等出版物は, つぎのとおり.
関口鍈太郎[編]. 『造園技術 : 設計・施工』. 東京: 養賢堂, 1961年.
中村一. 『造園計画の哲学的側面』. 京都: 京都大学農学部造園学研究室, 1965年6月.
岡崎文彬. 『図説造園大要』. 東京: 養賢堂, 1965年8月.
岡崎文彬. 『日本の造園 : 図説』. 東京: 養賢堂, 1969年8月.
岡崎文彬. 『集成・日本の古庭園』. 京都: 同朋舎出版, 1985年9月.
京都大学造園学研究室[編]. 『造園の歴史と文化』. 東京: 養賢堂, 1987年1月.

出所・作成(表示) | Provenance (exp.)

京都帝国大学農学部造園学研究室, 京都大学農学部造園学研究室; 京都大学大学院農学研究科環境デザイン学研究室.

«ARK(former)»

https://peek.rra.museum.kyoto-u.ac.jp/ark:/62587/ar64812.64812

参考資料

『京都大学百年史 部局史編2』. 京都, 京都大学後援会, 1997. -- 「第10章農学部 第1項 農学科」, p.332 . -- 「第10章農学部 第3項 造園学講座」, p.351-352 .

注記・凡例等

このデジタルコレクションは, 「京都大学農学部造園学研究室資料 : 庭園等図面」(京都大学大学院農学研究科環境デザイン学研究室所蔵)を対象としている.

資料一つひとつの説明で, 共通して表示される主な項目は, つぎのとおり.

[資料番号]は, 当該のシリーズにおいて, もともと与えられていた番号・記号を採用した. シリーズ, サブシリーズにはコレクション番号, シリーズ番号を「/」で区切って番号を記述した. たとえば, [筒番号]3のサブシリーズは「LLA-PIC-2012/3 / 1 / 3」である. アイテムには, サブシリーズのなかの順番を記述した. たとえば, 天龍寺庭園のアイテムは「13-05」である.

[標題]は, もともと資料に与えられていた標題(タイトル)を新字体で転記した. 新字体での地名が現在ないものは, 旧字体で転記した. 作成年代が分かるものは, タイトルのうしろに西暦年, 月を表示した.

サブシリーズの[標題]の[ ]内は整理者による補記を示した.[ ]外は筒貼付の番号およびコンベヤー式図面保管庫扉裏掲示の図面整理一覧表原記載を示した.

[規模]は, 資料(実物)の, 数量, 寸法といった情報を収めた. 数量については, 点数1点を基本とし, 資料内に収められた筒, 図面があるばあい, その数を単位のうしろ( )内に記述した. [物的諸相]は, 図面資料の紙質, 彩色の有無, 補修の有無, 穴の有無, 汚損, 破損の状態を記述した. [容器]は, 資料保管庫の品番ほかを記述した.

[人名]は, もともと資料に与えられていた作成者を転記した.

[地名]は, もともと資料に与えられていた地名・番地, および都道府県から市町までを転記, 記載した. 旧漢字で表現できるものは旧字体で表現し,表現できない場合は〓で表した. [標題]に記載されていないが, 現存する顕著な寺院の図面の場合, 寺院名を記載した. たとえば, 京都市金地院庭園の地名は「京都府京都市」と「南禅寺」である.

[略年表等]は, 図面資料作成者が京都大学農学部造園学研究科関係者で, 経歴が顕著なものを記述した.

[範囲と内容]は, その資料の概要(どんな資料か, どのような収められかたか, 資料に掲載されている文字)を記述した. 旧漢字で表現できるものは旧字体で表現し,表現できない場合, 判別ができない場合は〓で表した.

このデジタルコレクションは, メタデータ・画像データとも京都大学大学院農学研究科環境デザイン学研究室より提供された. データ構築は, 今西純一, 吉村和也, 松村たまき, 内藤梨沙; 南家識子が担当した. デジタルコレクション収録時の入力・調整は, 南家識子, 薄さやか, 五島敏芳が担当した. (人名は敬称略.)

タイトル
〈京都大学農学部造園学研究室資料: 庭園等図面, 1895-1974〉資料目録. Finding aid to the Laboratory of Landscape Architecture, Faculty of Agriculture, Kyoto University Collection: Drawings of Gardens, 1985-1974.(bulk 1930-1949).
検索手段著者
記述担当者:今西純一, 吉村和也, 松村たまき, 内藤梨沙. 入力者:今西純一, 吉村和也, 松村たまき, 内藤梨沙; 五島敏芳, 南家識子, 薄さやか.
日付
2013-03-31
記述規則
資料目録(検索手段)は, 「アーカイブ記述:内容標準」(DACS)を用いて準備された.Finding aid prepared using the following rule: Describing Archives: a Content Standard (DACS), Society of American Archivists (SAA.) ed., Chicago: SAA, 2004.
記述の言語
und
版表示
2013年3月, デジタルコレクションとして登録. 2013年6月, 記述各所の修正. 2013年11月, 追加情報(聞き取り調査成果)反映.
EAD ID
ark62587ar64812

リポジトリの詳細

つぎのリポジトリの一部: Kyoto University Research Resource Archive リポジトリ

連絡先:
(運営責任部局) 京都大学総合博物館 The Kyoto University Museum
左京区 吉田本町 Sakyo-ku Yoshida honmachi,
京都市 Kyoto city, 京都府 Kyoto prefecture, 606-8501 Japan